生涯独身宣言の彼が戸建てを購入した驚くべき理由
私の友人のエピソードを紹介させていただきたい。
彼は、私よりも5歳年上の42歳。
自分のやりたいことに日々挑戦しながら充実した人生を送っている。
なんとも羨ましい限りだ。
そんな彼に結婚願望は一切なく生涯独身を早々と周りに宣言している。(*友人を代表して彼の名誉のために言っておくが、稼ぎや蓄えもそれなりにあり、決してモテない男ではない。現代風に言えば、高スペックな男である)
そんな彼がつい先日、中古戸建を購入した。
準都心のターミナル駅から徒歩10分強のところにある4LDKの戸建て。
一人で暮らすには十分すぎる広さだ。
私は、なぜ彼がついに結婚を決意したのか!と思い、聞いてみるとそんなことはないらしい。
よくよく話を聞くと、彼の周りの独身男性によるアドバイスだという。
そのアドバイスの内容はこうだ。
「生涯独身を考えているのであれば、老後に向けた資産形成と住居確保のために家を買っておいた方がいい」
最初は全く意味がわからなかった。。。
老後に向けた資産形成をするのであれば、貯蓄や投資、もちろん年金だってあるだろうし、もっと合理的な資産形成方法はいくらでもあるのではないか。。。住居確保にしても、終身建物賃貸借契約という制度もあるわけで、何も焦って持ち家を買う必要はない。
通常はこう考えるだろう。
しかし、彼の考えは違った。
現役である内に、家賃を払うつもりで住宅ローンを払い、完済した後の選択肢として、「リバースモーゲージローン」をホールドしておく。と。
「リバースモーゲージローンってなんですか??」
私は聞いた。
すると、大変興味深い話を聞くことができた。
リバースモーゲージローンとは、高齢者(55歳~65歳以上)住宅(主に土地)評価額を担保に、お金を一括または定期的に借りることができ、返済は契約者が死亡した時点で不動産によって行われる制度である。
彼は、老後どころか死後も見据えて不動産を購入していたのである。
そして、独身であるが故に相続人との関係がやや遠くなるため、手続きもスムーズにいくとのことだ。
確かに、ライフスタイルの多様化、仕事の多様化、SNSの普及などによって人との関わり方も多様化している現代では、生涯独身者も増えてきている。
セオリー通りに考えると、このような方の住まいの選択肢は賃貸となるが、視点を変えて考えれば、戸建てを購入する選択肢もアリだと思った。
最近では、家をシェアするカルチャーも浸透しつつある。
資産形成の方法の一つとして、持ち家の一部をシェアするようなスタイルも出現するかもしれない。
知人から話を聞いて、生涯独身の未婚者ほど、持ち家を持つのに適した人はいないのではないかと私は思った。