投資と経営と実務は分離して考える | 不動産投資を最適化するための手法について紹介します

もし、あなたが不動産投資をするとしたら、どのように運営をしていきますか?

収益不動産を購入して、空室があれば入居者を募集して、共用部が汚ければ清掃をして、設備不良があれば対応をしたり・・・。

投資家ってこんなに苦労しなければならないの?

私たちは一般的にイメージしている投資家って、もっとスマートな気がしますよね?

ここまで何でもかんでも自分で対応している人は少ないかもしれませんが、自分でやっちゃう投資家さんは『投資とは何か』を改めて考える機会にしていただきたいと思います。

不動産投資とは『事業』である

そもそも、不動産投資とは何なのか、改めて考えてみました。

不動産投資とは、収益不動産を購入してテナントから入る賃料を収益として運用する投資に手法です。

これは、テナントから入る賃料や礼金・敷金、管理費・共益金などが『売上』に相当し、修繕費、委託管理費、保険、固定資産税などの租税公課、減価償却費、利息などが『費用』に相当します。

そして、『売上』から『費用』を捻出し、残ったものが利益に相当する『所得』になります。

投資家は、不動産投資で得た最終的な『利益=所得』に応じて、税金を支払うことになります。

これが、所得税であったり住民税だったりします。

このように、不動産投資によっていくら儲かったか?という税金を計算するための損益計算書が成立する以上、これは投資というより一つの『事業経営』として捉えた方がよさそうですね。

事業経営であるが故の課題とは?

不動産投資とは、一つの『事業経営』として捉える方がしっくり来ることが何となくご理解いただけたと思います。

投資として捉えるのえあれば、資産運用商品の一種として考えておけばいいのですが、これを『事業経営』として捉えると、少々話は複雑になってきます。

『事業経営』について深く語るのは、専門家の方にお任せしますのでここでは割愛させていただきますが、『投資と経営の分離』について、少し考えておかなければなりません。

そもそも、経営とは他人の資本を元手にして、そのお金を増やしていく行為に他なりません。

経営者は、株主(投資家)の利益を最大化するために様々な手段を通じて事業を経営していきます。

不動産投資に関しても、同じ考え方が適用されます。

不動産投資の場合、投資家(大家さん)の利益を最大化するために、事業主(小規模であれば大家さんになる)が様々な手段を通じて、利益を最大化させるのです。

初期段階では『小さく始めて大きく育てる』という考え方がベースにあるとすれば、多少は許容されますが、事業として行う以上は成長が求められるわけですので、それを前提に動かなければなりません。

不動産投資は賃貸経営という事業です。

事業であるが故に永続的な成長が原則求められるということと、成長を求めていないのであれば、やるべきではない。という考え方が根底にあるのです。

不動産投資家は、成長させるために何をすればいいのか?どう動かせばいいのかをしっかりと考える必要があるのだと私は考えます。

任せる能力も不動産投資に必要なスキルだということを早めに知っておこう

一棟しか運営していない大家さんも立派な賃貸経営者になります。

経営者であるということは、目の前にある仕事の全てを自分自身でやっているようではいけません。

時には、誰かに何かを任す、ということも必要になってきます。

そして、その習慣は早い段階で身に付けておいた方が、後々、不動産投資の世界においても有利に働くということを知って置く必要があるのです。

不動産投資を事業として行うことは、簡単なようで非常に難しいです。至るところで、重要な判断が求められるような局面を迎えますし、1人では手に負えないような事態を迎えることもあります。

早い段階で、業務を任すことができるパートナーを探し、多くの実務(可能ならば、全ての実務)を任せられるようにしておきましょう。

誰にどのような業務を任せればいいのか?

実際に、不動産投資をすることになったあなたは、事業の経営者として『誰に対して何を』任せればよいのでしょうか。

結論を申し上げます。

賃貸管理会社に対して不動産経営の実務全てを任せてしまいましょう。

何だか思い切ったアイディアのようにも思えますが、成功している不動産投資家の多くは不動産投資の実務のほとんどを、賃貸管理会社に一任しています。

そして、投資家がする仕事として、不定期の物件チェックと判断(承認・不承認)そして、戦略を考えることの3つをメインにおこないます。

さらに、判断に関しては備品の購入などの場合は規模にもよりますが、10万円以内であれば許可を求めることなく、賃貸管理会社の判断で購入して、後日精算するといったルール作りをされていて、判断の回数を減らすための工夫をしているのです。

その分、賃貸管理会社選びには非常に厳しい視点でチェックをしています。

そうすることで、双方にいい信頼関係が生まれ、質の高い仕事ができるようになります。

単純なことのようですが、これが意外と難しい仕事になるのです。

投資家であるあなたがするべきことは?

最後に、投資家であるあなたがするべきことを紹介します。

不動産投資を始めた投資家がする仕事として最も重要なことは、様々な判断を素早く的確に行うことです。

不動産投資における経営的な判断は実に多岐に渡ります。

  • 不動産を購入するかしないかの判断
  • 賃料を変える判断
  • 広告費を増やすための判断
  • リフォームやリノベーションをするしないの判断
  • 売却、撤退の判断

このような判断は、経営の収益や利益に直結する判断であり、投資としての成否を占う判断になります。これに関してあh、賃貸管理会社もアドバイスこそできるものの、大きな責任が伴うため最終的なジャッジはできません。

これらの判断は、最終的に投資家自身が行うものになりますが、投資家が先人を切って実務をしていては、このような判断のスピードと判断力が鈍ってしまいます。

そのため、”誰にでもできる”実務的な部分は、賃貸管理会社に一任して、不動産投資家である、あなたにしかできない仕事に集中することが、不動産投資で成功を収めるためのポイントであると私は考えています。