【徹底検証】マイホーム購入は住宅ローンを活用するべきか?
マイホームを一括購入。
このような買い方は、一般的にお金持ちの象徴と言われ、多くの人が憧れる家の買い方だと広く認識されています。
私も、「キャッシュで家を買ったよ!」なんて言ってみたいものです。。。
そんな一括購入ですが、実際のところ、賢い家の買い方なのでしょうか?
多くの方にとって夢のような話ではありますが、実際に検証してみましょう。
マイホームを現金購入する事のメリット
現金で家を買うことのメリットは、なんと言っても、「ローンの金利がかからない」ことです。
これは、ローン期間における支払い総額を比較すれば一目瞭然です。
現金購入とローンの比較
3,980万円のマンション例に、現金購入した場合と35年ローンで購入した場合の支払い総額を比較してみましょう。
現金の場合
現金の場合はシンプルに、3,980万円支払えばそれで終わりです。
ローンを支払い続ける事もなければ、支払いに関して何も気にする必要はありません。
ローンの場合
今回は条件を以下のように設定します。
- 物件価格:3,980万円
- 返済期間:35年
- 金利:1.29%(固定)
- 返済方式:元利均等方式
この条件でローン計算をしてみると、
月々の返済額 | 返済総額 | 元金分 | 利息分 |
117,808円 | 49,479,534円 | 39,800,000円 | 9,679,534円 |
(※)元利均等方式なので、月々の返済額は、35年間変わりません。徐々に利息の占める割合が減ってきます。また、総支払額は、元金均等方式よりも若干多くなります。今回のケースですと、67万円程度です。
話を戻しましょう。今回のケースですと、支払総額は49,479,534円になり、35年間で9,679,534円、1年あたり276,558円、1ヶ月あたり23,047円多く利息を支払っている計算になります。
確かに、ちょっと損をした気分になりますね。。。
しかし、ちょっと待って下さい。
住宅ローンを使って不動産を購入した場合、国の制度として、控除や給付金が支給されますのでこの辺りも差し引きして考えてみましょう。
住宅ローン控除とすまい給付金を見逃すな!
この2つの制度は、 住宅の購入を検討されている方は、ぜひ知っておいて下さい。
これらの制度については、以前の記事でも詳しく記載していますので、そちらも参考にしてみて下さい。
住宅ローン控除
一般住宅や条件に合致した中古住宅の場合、住宅ローン控除が適用され、10年で最大400万、2019年10月以降に購入した場合、プラス3年の優遇があります。
すまい給付金
年収によって支給される額は変わりますが、例えば年収500万円の場合、40万の給付金が受け取れます。*2019年10月以降の場合
このように様々な制度を活用できる住宅ローンは非常にお得で、低金利時代の現在においては、ほぼゼロ金利で住宅を購入することが可能だと言われています。
購入者の年収によりますが、一般的な勤務者であれば、住宅価格以上の預貯金を保有していたとしても、ローンを活用すべきです。
超低金利でお金を借りられる魔法の制度
住宅ローンは低金利でお金を借りることができ、これは他にはないメリットです。
目的や使途、借りる額によって15%〜20%迄の上限金利の中で融資が実行されます。住宅ローン並みの金利で個人がお金を借りることは、まず不可能だと思って下さい。
個人のフィナンシャルプランにより、考え方は変わってきますので、この場で直接的な明言は避けたいのですが、平均的な所得の世帯であれば、仮に現金でマイホームを購入できたとしても、融資を検討するべきだと考えます。
将来、纏まった金額が必要になった際に、マイホームを担保に入れ融資を受けたとしても、住宅ローン並の金利を獲得することは難しいですし、仮に自宅を売却したとしても、売却価格は、金利分以上の減額された価格になるでしょう。
であれば、積極的にローンを活用し、国の制度を上手く活用するべきだと思います。
住宅ローン=悪い借金ではない
不動産を販売していると、ローン=借金=悪いこと、といった後ろ向きな発想になる方が多く見受けれれますが、決してそんなことはありません。
いい借金と悪い借金があり、それらを一括にしてしまう傾向があります。
もちろん、住宅ローンは「いい借金」に分類され、生活する以上必ず支払う住環境に投資をしているのです。
そういった意味でも、住宅ローンは積極的に活用すべきです。
まとめ
住宅ローンを積極的に活用すべき理由として
- キャッシュフローの観点
- 低金利であること
- 控除と給付金がある
ことがあげられます。
特に、すまい給付金の上限年収である、年収775万以下の人は住宅ローンを活用は、金銭的な観点からはデメリットはありません。
「一括で払えないからローンを組んでいる」このようなネガティブな発想になる必要はありません。
よく住宅ローンは借金に入らないと言われますが、以上の理由からも当然頷けると思います。
制度とメリットをしっかり理解して、住宅ローンがもっと身近なものになることを願っています。
具体的な内容や詳しいシュミレーションは当社までお問い合わせ下さい。担当が納得いくまでご説明させていただきます。