「失敗回避」不動産投資のポイント|不動産投資とは

不動産投資は、ブームが来たりもうダメだと言われたりしながらも、継続的に多くの投資家が手を出す投資分野です。

一般的に不動産投資とは、ミドルリスク・ミドルリターンの手堅い投資だと言われていますが、不動産投資に潜んでいる『リスク』の部分をどのように解消して『リターン』へと繋げられるかが投資の成否を分けるポイントです。

ここでは、不動産投資で成功するためのポイントをシンプルに解説していきます。

既に、不動産投資とは何なのか?個人投資家が投資するべき不動産とは何なのか?についてご理解いただけている方については、3番目の『不動産投資を成功させる絶対的な条件とは?』からお読みいただいても構いません。

不動産投資を始めるとは、大家さんになることを意味する

不動産投資とは何か、知識のある方には余計かもしれませんが、まず簡単に説明します。

不動産投資とは、不動産を投資家が購入することで成り立つ投資であり、その不動産を使用したい人(賃貸として利用したい人)に貸すことで、賃料収入を得る投資です。

少し遠回り的な表現になりましたが、要するに『大家さん』のことを言います。

あなたの身の周りにいる『大家さん』は実は不動産投資家に該当するのです。ですので『不動産投資を始める』ということは、『大家さんになる』ということなのです。

個人投資家がまず初めに投資するべき不動産とは?

個人投資家に人気がある不動産投資は以下3つの投資に該当します。

  1. アパート投資
  2. ワンルーム投資
  3. 戸建て投資

まずはアパート経営から始める

1のアパート投資とは、1棟ものの収益アパート(マンション含む)を購入し、入居者を集めることで収益化するビジネスモデルです。地域や規模にもよりますが、不動産投資を始めるにあたり必要な物件を購入するための資金は数千万~数億円と高額にのぼります。

高額の資金が必要になりますが、それ以上に空室リスクの分散が可能であることやレバレッジを効かせた投資が可能であること、収益の最大化が可能になるといった多くのメリットがあります。

アパート経営によって、不動産投資を盤石なものにして利益を残すことができる体質をしっかり作ることで、次の展開が起こしやすくなります。

ワンルーム投資は注意が必要

2のワンルーム投資とは、少額の資金で始められるという点において『その手軽さ』が魅力になります。

しかし、その一方で、『サラリーマンの節税対策』や『儲かる副業』といったパワーワードに魅せられて、知識の薄い投資家が無計画に投資を始めてしまい、最悪の場合自己破産につながるような問題も発生しています。

不動産投資に興味を持ち、ワンルーム投資を始めるような心意気は素晴らしいですが、率直に申し上げて、費用対効果の悪い投資であると私は考えています。既に不動産投資をされている方で、高利回りの物件を見つけ、収益の上積みを目指すような方であれば、構いませんが、1分の1での不動産投資の場合は、慎重に判断をするべきです。

戸建て投資はエリアを間違えなければ人気物件に

3の戸建て投資については、実需の世界において、戸建て賃貸は人気があり需要もある程度見込まれるため、2件目、3件目の不動産投資では、アリだと私は思います。

特に、大都市圏はもちろんのこと、そのベットタウンと言われるような地域で物件を購入できれば、非常に面白い投資になると思います。

ただ、2のワンルーム投資と同様に、不動産投資における最初の物件にするには、収益が薄いためリスクばかりが目立つ格好になるため、注意が必要です。

アパートで地固め、ワンルームや戸建てで肉付けをするイメージ

このように個人投資家が投資するべきは、アパート(マンション)などの収益不動産になります。集合系の住宅で収益のベースを作り、その収益が安定してきた段階で、高利回りの戸建てやワンルームなどを購入し、収益を積み上げていくといった手法が面白いと思います。

最終的には、あなた自身が不動産投資の中で目指すべきゴールを設定して、それに合わせて購入するべき不動産を選択していくことになります。

不動産投資を成功させる絶対的な条件とは?

これまで、不動産投資とは何なのか、そして、個人投資家が投資するべき不動産について説明してきました。しかし、これだけでは、不動産投資で成功できるとは限りません。一番重要な点をこれからお伝えしていきます。

不動産投資を成功させるために必要なことは『物件選び』と『融資先選び』になります。

非常に当たり前の話なのですが、

  1. いい物件を購入すること
  2. いい融資を組むこと

この2点が上手くいけば、かなりの確率であなたの不動産投資は成功します。ミドルリスク・ミドルリータンの不動産投資が、ローリスク・ミドルリターンの不動産投資になるということです。

「当たり前じゃないか!?」といった声が今にも聞こえてきそうですが、この単純な2つことが実現できない限りは、あなたの不動産は不良債権化して不動産投資は失敗に終わります。

手元に残るのは、売るにも売れない””動産と金融機関からの借金だけです。

よい物件を購入する方法とは

不動産投資で成功するためのポイントは『いい物件を購入すること』です。”いい”物件とはどのような物件でしょうか。

利回りがよく、満室経営ができていて、駅近で価格が安い、このような物件を想像されたと思いますが、実際の市場では、このような物件は残念ながら殆ど存在しません。

長年不動産投資に携わっていれば、1,000回に1回くらいの確率で、このような物件に巡り合う可能性もあるのかもしれませんが、このような物件を待っていたら、いつまで経っても不動産投資を始めることができません。そして何より投資にとって一番重要な『時間』を失ってしまいます。

そこで大切なのは、いい物件とはどんな物件か、自ら事前に定義しておくということです。

明確に定義しておくとは、その条件が出てきたら即決できるような状態までもっていくことです。普段から、シュミレーションや明文化しておくことで、いざという時に動けるようにしておきます。

さらに、妥協できる点も事前に抽出しておくとよいでしょう。それが利回りなのか、空室率なのか、駅からの距離なのか、間取りなのか、構造なのか、迷ったときにはいつも「いい物件とは」に立ち返り、投資ポリシーによって意思決定します。

不動産投資における投資家のポリシーを明確にしておけば、あなたにとって”いい物件”が見つけやすくなります。

いい融資を受ける方法とは

続いて、いい融資を受ける方法についてですが、これについては、”いい物件”を見つけた後の話です。

”いい物件”を見つける方法については、先述した通り、不動産投資家の投資ポリシーによってある程度決定できるため投資家自身で完結できますが、融資については相手(金融機関)が絡んでくる問題です。

個人投資家に人気がある、アパート、ワンルーム、戸建ての物件については建物の評価をどのように金融機関に判断してもらうかに加えて、投資家個人の与信状況が重要になってきます。いい物件とは、あなたが判断するものであり、いい融資とは、あなたがどう判断されるかということです。

金融機関の融資を前提に不動産投資を考えているのであれば(というよりも融資を利用することが望ましいですが)十分な自己資金を用意しましょう。

また、金融期間によって融資の条件や建物の評価方法が変わってきますので、それぞれの金融機関の評価方法や融資方針を事前に確認するようにしましょう。

キホン注意点、ローンは65歳までに完済の計画で

物件価格の2割~3割の自己資金がある(用意できる)ことが理想です。あなたの条件にあった”いい物件”を確保して、十分な自己資金が準備できれば、不動産投資の成功確率はグッと高くなりますが、一点注意がしなければならないことがあります。

それは、融資の返済満了期間を年金支給開始年齢にあたる65歳までに終わらせることです。

65歳といえば多くの人が定年退職を迎える年齢で、給与所得が途絶える年齢です。パートやアルバイト、再雇用といった選択肢もありますが、確定的なものではありません。いずれにしても、その収入は大きく下がるため、収入に対する返済比率が高まり負担は大きくなります。

ただ近い将来、70歳定年制が導入されると言われているので、融資に対する考え方も少し変わるかもしれませんね。

サラリーマンの場合、50歳~55歳で役職定年を迎える場合が多いです。それに伴い、給与所得も下がるため何らかの形での”穴埋め”が必要になってきます。

不動産投資はその選択肢の一つになります。将来の収入減少、老後資金に備えるための手段として不動産投資は選択肢の一つになってきます。

あなたが不動産投資を成功させるために必要な条件は、いい物件を選び、いい融資を受けることです。日頃から情報収集と資金の準備を怠ることなく、不動産投資を成功に導いていただだければ嬉しい限りです。

まとめ

不動産投資投資を始めるなら、まずはアパート/マンション投資から始めるのが定石、ワンルームや戸建は肉付けのイメージでいましょう。手軽さや高利回りといったメリットだけを見ていて失敗した投資家が多くいるので、注意が必要です。

不動産投資においての成功とは、いい物件に、いい融資をうけてスタートすることが必須です。全てが優れた物件などほとんど存在しませんので、自分にとって良い物件はどんな条件か、整理しておき、妥協できる条件とできない条件を分けておくと意思決定に迷いがでません。

物件を良いか悪いか判断するのはあなたですが、あなたは融資をしてもらう金融機関に良いか悪いか判断されます。十分な自己資金を用意したうえで、 金融機関の評価方法や融資方針を理解し、よい融資を受けられる金融機関を探しましょう。

基本的な注意点として、ローンを組むときは65歳までに完済できる計画を組みましょう。収入がなくなり、収入に対して返済比率が大きくなるという事実は重いものです。 50歳~55歳で役職定年を迎え、給与が下がるというのも念頭に置きましょう。

不動産投資とは、投資家にある「時間」と密接な関係があります。いざ不動産を購入しようという時に早い意思決定ができるよう準備すること、収入と返済比率のバランスをどのライフステージでも考えることが大切ですね。