投資をしないこともリスクが存在する
投資にはリスクがつきものだということは、しばしば言われていて、一般的にも認知されていますが、投資をしないことのリスクについては、まだまだ広く知れ渡ってはいません。
いや、もしかしたら分かっているのかもしれませんが、投資をしないことに対して自分自身を正当化し、自分自身に「それでいいんだ」と言い聞かせているだけなのかもしれません。
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お金を預けるというリスクがある
投資をしないことのリスクは、実は、投資のリスクよりも大きいことを私たちは知っておかなければならないのです。
必要最低限の生活資金を確保したら、それ以外のお金の多くは遊休資金、つまりしばらくは使う機会のないお金となるため、何かしらで運用することになります。
具体的には、銀行預金、債権購入、株式投資、投資信託、現物資産購入などです。為替、仮想通貨、事業への投資についても運用になります。
銀行預金や債券購入についても資産運用ですが、ゼロ金利時代の今、これらにお金を預けることによるリスクについても知っておく必要があります。
物価が上がると貨幣価値が相対的に下がる
物価上昇を目指している今、それが実現することで超低金利の金融商品については、貨幣の相対的な価値がマイナスに転じてしまうということです。
現在募集中の個人向け国債については、0.05%の金利保証償還金額100%(元本割れなし)となってますが、「毎年2%の物価上昇目標を安定的に」と掲げている以上は、この元本保証は矛盾しているように思うのです。
シナリオ通りに進まないのは分かりますが、物価が安定的に上昇するまでは、ゼロ金利を継続し、物価が上がれば、貨幣の価値が実質的に下がる。この蟻地獄のような構図にハマるのは、いかがなものかと個人的には思うのです。
銀行預金に関しては、金利が0.002%または0.001%ですので、さらに物価上昇に伴う、実質的な貨幣の損失リスクが高まります。
このようなことからも、一般的には「利息が高い金融商品は損をするリスクが高い」と言われてますが、資産運用の観点から判断した場合は、利息が低すぎる商品は逆にリスクであるということを知っておかなければなりません。
投資をして低金利に備える
投資の世界においては、金利が高くなるに比例してリスクが高まるのではなく、金利が低くなることによって生じる様々なリスクについても十分知っておく必要があります。
私は、このような時代においては”投資をしない”という選択は、ハイリスク・ローリターンであると考えているのです。