「不動産投資なんてやめとけ」リスク解説、六本木の不動産投資会社から

本来、不動産投資会社が不動産投資を「やめとけ」などと、言いたいわけがありません。当然これは、不動産投資が必ず失敗するからという理由からではないのです。あまりにリスクを考えない、それ以前にリスクを考える方法を知らない人が不動産投資を始めてしまい、その結果大失敗して不動産投資の悪評につながってしまうからなのです。知識と入念な調査で、不動産投資のリスクは下がる、むしろ堅実に資産形成したい方におすすめの投資手法であるということをお分かりいただけたら幸いです。

リスクを調べない情報弱者になってはいけない

「やめとけ」という言葉、響きは直接的で厳しいですが、実は優しい言葉なのではないでしょうか。リスクヘッジを考えず、無鉄砲に勢いで不動産投資をスタートさせてしまうと、後戻りはできません。その物件に賃貸需要がないと気づいても時すでに遅し、駅から近くなったり専有部分が増えたりはしません。ワンルームの需要はなかった、ファミリータイプの2LDKなら需要があったのに、となっても後の祭りです。

同じ最寄駅の同じ広さ、同じ間取りの物件でも、駅の東口なのか西口なのか、徒歩で5分なのか10分なのかで賃貸需要、各種リスクに大きな違いが出る可能性があります。競合物件の調査も欠かせません。物件の厳選は、リスクと収益性の入り乱れる部分である最重要過程なのです。そこをおろそかにしたら不動産ガチャと言えるでしょう。それこそ、本質的に「不動産投資はやめとけ」のパターンです。入居者を集める方法を明確にし、最低限の不動産投資ノウハウを得てから挑戦を始めましょう。

やめとけの代名詞、ワンルームマンション投資を理解

ワンルームマンション投資に対して「営業があやしい」「リスクが大きいからやめとけ」と言う人はたくさんいますが、「なぜですか」と聞かれてしっかり説明できる人はどれほどいるでしょうか。ワンルームマンションはその場所に立っているだけなので、実のところ何もあやしくはありません。住所や平米数、最寄り駅、駅徒歩分数は嘘をつきません。その条件で、「実際に買うか」を決めるにあたり、なぜ利益がでるのか筋道を立てて考えないことが「だまされた」という結果になる原因でしょう。物件紹介をする営業マンも人間です。不利な情報を1から10まで懇切丁寧に説明はしてくれない可能性は考慮しましょう。

大前提として、ワンルームの区分ですので、複数の入居者から賃料収入を得られる一棟の物件よりも、基本的に利益自体が少ないです。全額現金購入の場合以外は、ローンの支払いを差し引いて粗利益が1万、2万といった物件もしばしば存在します。そのリターンで、数十年のローンを組み、空室のリスクも取って挑戦するのかどうか、よく考えるべきなのです。団体信用生命保険があるからそれでもいい、という考え方もありますが、空室や滞納で家賃収入が得られなければ、住んでもいない部屋にローンを支払うだけの、重い鎖に過ぎません。リスクは考え尽くしてからの購入をおすすめしたいところです。

ワンルームマンション投資について詳しく知りたい方はこちら「やめとけ!サラリーマンのワンルーム投資、潜むリスクを解説」をご覧ください。

では不動産をどう厳選するか?「賃貸需要を調べる」一択

賃貸需要を調査しない不動産投資ほど空室リスクが恐ろしいものはありません。それは不動産ガチャでしょう。すでに入居者がついているオーナーチェンジ物件以外、まずは入居者が決まらなければ始まりません。簡単に賃貸需要調査の流れを説明します。

まず、同エリアに検討物件と似た物件が少なく、需要が大きければ空室があるだけで勝手に埋まります。設備が多少整っていなくとも大きなリスクではありません。あまりにシンプルですが事実です。あくまで、物件探しをしている人は、住みたいエリアに実在する物件の中から選ぶだけです。ポータルサイトで物件数を調べてみましょう。そこである程度の競合が確認された時は、トイレ・バス別、コンロは何口か、エレベーターはあるのかなど、差別化の深度をあげていきます。地理的、設備的な差別化ができなければ、低賃料で差別化するというリスク丸出しの最終手段しかありません。

競合に負けるリスクを小さくする「ターゲティング」

検討エリアでのターゲットはどんな部屋を求めるか、本人になりきって条件を絞ったあと、需要に対して供給が多ければ、同条件の競合物件はどれほどあるのか、シビアに考えましょう。そうすれば、どんな設備、どの程度の賃料であれば競合に対して優位性あるかはっきりしてきます。これができた時点で大きなリスクヘッジです。たとえば大学生なら、その大学と最寄り駅に近い方がよいかもしれません。その大学は女子大なので、賃料が高くてもバストイレ別で洗面台はマスト、オートロックが望ましい、大学まで街頭はたくさんあるか等、見えてくるポイントは無数にあるでしょう。リスクヘッジとは、それをどこまで細かくやるかどうかなのです。

不動産投資は基礎さえ学べば騙されない、大失敗しない

失敗するか成功するかはともかく、不動産投資を考える方は本来、戦略的に資産運用がしたいと思っていたり、長期目線で損得の判断ができる人達なのではないかと思います。それだけに、不動産の専門家にまかせようという思考放棄がもったいなく、残念でなりません。まず不動産投資の営業マンや専門家に話を聞く前に、物件情報をかみ砕く基礎知識、根拠のないセールストークに踊らされない賃貸需要の調査能力を身に着けることがおすすめです。不動産投資とは、事前のリスクヘッジが明暗を分ける投資です。この平米数の物件は供給過多だ、駅徒歩5分以内の物件が、駅徒歩10分の自分の物件と同程度の賃料で募集されている、等々大きなリスクに後々で気づいたとしましょう。その時、物件の間取りが変わったり、駅から3分以内になったりはしないのです。

まとめ:不動産投資の基礎力=リスクヘッジ力

不動産投資に失敗しないためのリスクヘッジは、物件の賃貸需要をいかに入念にこなすかです。そして、賃貸需要を理解するためには、まず不動産投資の基礎を学習しましょう。

「不動産投資なんてやめとけ」や「リスクが大きすぎる」といった指摘に対して、本当に「やめとけ」の場合はどんな場合なのか、リスクとは具体的にどんなことか、簡単なまとめをスラスラと話せるようになることが最初の目標です。とはいえ、学ぶことは少なくないので、まずは気になるトピックの気になる部分だけ流し読みをしてみてください。流し読みでも繰り返し行えば、不動産投資の勘所がつかめてくるはずです。