ヴィンテージマンションを東京で購入する前に【注意点あり】

東京都内では希少な名作ヴィンテージマンション

ヴィンテージマンションには明確な定義はありません。築年数、坪単価、平米数など様々な指標はありますが、見る人から見ても「文句なしのヴィンテージマンション」と言える物件は非常に少ないのです。東京カンテイが数年前に発表したプレスリリースでは、独自基準ではあるもののヴィンテージマンションの数は250件以下であり、都内だけでも5万棟以上あるマンション数を考えると、その希少度合がわかります。この希少性もあいまって、その多くが坪単価300万円以上といった高額の物件であるとされています。

ここでは、東京でヴィンテージマンションの購入を検討している方向けに、「ヴィンテージマンション知識と購入前の注意点」を解説していきます。

ヴィンテージマンションの定義(参考:東京カンテイ)

  • 築年数が少なくとも10年以上であること
  • 住居用途地域に所在があること
  • 専有面積が少なくとも90㎡以上であること
  • 流通物件情報の90%以上が坪単価300万円以上であること

基本的に、マンションは新築時から評価額が下落していくものですが、評価の高いヴィンテージマンションは別カテゴリと考えてよさそうです。東京の一流ヴィンテージマンションの中には、1986年竣工で当時坪単価100万円、35年の時を経た現在で中古流通時の坪単価が600万円以上の物件もあります。

また、ヴィンテージマンションに暮らす方々は、生活観にこだわりを持ち、その実現のためにヴィンテージマンションをあえて選んでいるので手放す場合が少ないようです。加えて、低層かつ戸数の少ない場合が多いので、購入や入居のチャンスがわずかなのです。

ヴィンテージマンションが醸し出す独特の高級感

ヴィンテージマンションは東京都内の高級住宅街の一角でも、不思議と存在感を示します。どんなに多額の予算をかけて建てた新築戸建やマンションも、その土地で時間とともに深みを増した物件特有の雰囲気は出せないのだと実感します。良い意味で日本の規格離れをした、欧米的で歴史を感じるデザインは、マニア心をくすぐります。

名作と言われるヴィンテージマンションは、華美ではなくシックな印象です。経年劣化を感じさせず、奥ゆかしくも見る者の心をひきつけるような、大使館や名家の邸宅に近い感覚がヴィンテージマンションにはあるのかもしれません。マンションの名前を近所の人に言えば、「ああ、あそこか」となるような、地元での認知度の高さもヴィンテージマンションの特徴です。取引の相場が億単位の高額であることも納得です。

ヴィンテージマンションの立地は?

東京カンテイの資料によると、ヴィンテージマンションの多くは東京23区に局在しており、上位三位のヴィンテージマンション・シェアは、「港区」「千代田区」「渋谷区」のようです。

  1. 港区   約5%
  2. 千代田区 約4%
  3. 渋谷区  約3%

ある程度予想通りかもしれませんが、物件の評価額や賃料も上位で富裕層から人気な東京都心エリアの中でも、さらに希少な一等地にヴィンテージマンションはあります。港区には、ドムス南麻布やホーマットアンバサダー、麻布霞町パークマンション、渋谷区には広尾ガーデンヒルズ、フォレストテラス松濤など、伝説級のヴィンテージマンションがあります。

東京都内の主要駅へのアクセスは良好にも関わらず、閑静な住宅街にあり、緑も身近に感じられるような、「そんな条件の物件なんて存在するのか」という場所に建っているのです。物件そのものの魅力に加え、生活の快適さという軸でもかなりの高水準になるといえるでしょう。

購入前に見落としたくないポイント4つ

ヴィンテージマンションが非常に魅力的であること、希少で絶大な人気を誇ることは客観的事実ではあるものの、ヴィンテージマンションであるがゆえのデメリット、購入時の注意点があります。

①管理状態が良好かどうか

ヴィンテージマンションをただの中古マンションに引き下げる要素、それが劣悪な管理状態です。いかに優れた立地、立派な建物、広い庭があったとして、エントランスや外壁に汚れが目立っていたり、景観を損ねるような雑草の乱れ具合であったらどうでしょうか。ヴィンテージマンションとして価値が高まっていくポテンシャルを持ちつつも、管理の状態が悪く、築年数相応の評価額に落ち着いた物件も数多くあります。

建物の外側からでなく、エントランスから廊下、エレベーター、いたるところまで状態を確認することはマストでしょう。管理状態の悪い物件はあらゆる部分で経年劣化も早く、それに応じて物件価値も加速度的に下がっていきます。今はパッと見て綺麗に見えても、高級ヴィンテージマンションとしてポリシーのある管理をしていなければ、購入は危険でしょう。

②修繕が定期的にされているか

築年数でいうと20年~30年であることが多いヴィンテージマンションだと、メンテナンスが行われているかどうかは絶対に気にすべきポイントです。10年、15年目程度で大規模修繕が行われているか、小規模の修繕がこまめに行われているか、管理組合に確認しましょう。外からは見えない部分に関しては余計にチェックが重要です。たとえば、給排水管の傷みで水道水が濁ったり、異臭が漂っているしているマンションになど住みたくないですよね。

また、修繕積立金残高(修繕する際の費用)がどれだけあるのかも確認しましょう。総戸数が少ない、物件価値が落ちて物件の空室が目立つ、などが理由で、いざ修繕しようにもその費用が捻出できない、というマンションでは不安が大きいと言わざるを得ません。

③耐震性は十分かどうか

有名な話かもしれませんが、1981年以前の建築物は旧耐震基準で建てられています。多くのヴィンテージマンションが旧耐震基準です。耐震診断を行い、問題がないと結果がでていること、耐震補強工事が施されていること、この二点は確認しておきましょう。

ただ、多くのヴィンテージマンションは高級マンションとして建築されているため、多くの場合は耐震面に大きな不安はないようです。むしろ、新耐震基準を上回ってさえいる物件もあるようです。しかし、耐震に関しては万が一の場合のリスクは非常に大きいですので、ある意味最重要のポイントかもしれません。東京でも首都直下地震が起こるという予想もありますので、念のためチェックしておきましょう。

④建て替えの予定はあるのか

鉄筋コンクリート造(RC造)のヴィンテージマンションであっても、築50年、60年となれば建て替えが視野に入って来ます。現在に購入したとすると、早ければ30年後遅ければ50年後ほどで建て替えの時期がやってきます。建て替え後に、同規模、同クオリティのマンションが建てられればまだいいのですが、各世帯に割り当てられる面積が減る場合もあります。そもそも建て替えが行われない場合も多く存在するので、建て替え前に売却するにしろ住み続けるにしろ、チェックが必要なポイントです。

ヴィンテージマンション仕様のリノベーションとは?

東京には数多くの新築、築浅ブランドマンションがありますが、その中でヴィンテージマンションを選ぶ方は「どう暮らすか」にこだわりがある傾向です。今、ヴィンテージマンション購入をご検討の方はその暮らしのイメージを「このマンションで実現できるか」という視点で購入候補を絞るのではないでしょうか。ただ、こだわりを実現するにはコーディネートの自由度も高い必要があるので、ヴィンテージマンションのリノベーションコンセプトの多くは「シンプルであること」です。

しかし、ただシンプルなだけでは味気ない印象になってしまいます。そこで重要になるのが、床や壁に用いる素材と質感、それらを魅力的に引き立てる照明の設置方法です。高級な自然素材を用いた上で、薬品加工を可能な限り行わずに本来の良さを活かします。また、多数の照明でスポット的に照らすことにより、味わい深い陰影と素材本来の色味を引き出します。

自然素材を活かして出来上がった、品のある落ち着いた空間にお好みのインテリアやアート作品を揃えていけば、「住居を育てる」という感覚を楽しむことができるでしょう。心地よい空間の下地を作るという意味では特に、ヴィンテージマンションのリノベーションは重要なのです。

色々言いましたが、内見して決めましょう

内見前にわかることなどほんのわずかです。特にヴィンテージマンションに関しては、管理状態や物件の雰囲気、リノベーションの完成度など、実際に目で見なければ腹落ちのない要素が多く存在します。気軽に内見へいってみましょう。駅から物件に歩いてみたり、近くの公園に散歩に行ってみたり、生活のシーンを思い浮かべながらお出かけすることをおすすめします。

写真の物件も内見できます、お待ちしてます

超有名どころでなくても、好立地、ハイクオリティのヴィンテージマンションは存在します。外装やネームバリューだけでなく、内装にどれだけ注力されているかも重要なので、内見は必須であると進言します。

ベルテ原宿(神宮前アドレスの低層ヴィンテージマンション)

表参道や代々木公園、明治神宮外苑へも徒歩でお出かけいただける、神宮前二丁目という希少アドレスの物件です。原宿駅:徒歩9分、明治神宮駅:徒歩8分、北参道駅:徒歩10分という良アクセスでありながら、静かな高級住宅街に位置しています。

リノベーションに関しても、業界を牽引する歴史あるデザイン事務所に依頼をして、一流のヴィンテージマンションにふさわしい内装にフルリノベーションをしています。

内見のご予約はこちらからどうぞ

◇バーチャル内見:「3D」ウォークイン

〈物件概要〉

価格1億4,900万円
専有面積94.86㎡ (2階・3階の合計)
間取り1LDK (メゾネットタイプ)
築年月1976年8月
管理費34,200円 
修繕積立金20,520円
東京都渋谷区神宮前2丁目

購入時に仲介手数料はいただきません

物件の価格が高額になればなるほど、仲介手数料は膨大になります。物件価格が400万円以上である場合、以下の計算式で仲介手数料の上限が計算できますので、実際に計算をしてみましょう。

物件価格(税抜)×3%+6万円+税

1億4,900万円のベルテ原宿の場合、400万円以上の仲介手数料が発生してしまいます。

しかし、ベルテ原宿は自社売主物件ですので、こちらの仲介手数料は不要です。ご購入を検討の際は弊社に直接お声かけいただきますと大幅に費用を抑えることが可能です。

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まとめ

ただの築古物件はヴィンテージマンションとは呼びません。経年劣化ではなく「経年美化」という言葉がふさわしいマンションがヴィンテージマンション足り得るのです。優れた管理体制と定期的な修繕があるからこそ、築年数を重ねても物件の価値は失われずに、建物の味わいのみが際立つ、素敵な建築物に育っていくのです。

リノベーションに関しても、ヴィンテージマンションのエントランスをくぐり、扉を開けた時に期待を裏切らないクオリティでなければいけません。落ち着いた色調で全体的にまとめられながらも、素材の高級感や質感にこだわり抜かれた内装がおすすめです。シンプルで品のある部屋を、好みのインテリアや家具でコーディネートして、理想の暮らしが実現できると素敵ですね。

ヴィンテージマンションでの素敵な暮らし想像できたら、さっそく気になる物件の内見へいってみてくださいね。