【大失敗を回避せよ】初心者が安心して不動産投資を始める方法
かつて、不動産投資は一部の地主さんや不動産業者がほぼ独占して行っていました。しかし、最近では一般のサラリーマンの方にとっても不動産投資は身近になってきました。ある程度の条件が揃えば不動産投資の初心者でも参入できるようになったとはいえ、大金を動かすのが不動産投資です。リスクもしっかり押さえたうえで行いましょう。そうでなければ失敗を、それもかなり痛い失敗をしてしまします。
ここでは、不動産投資の初心者が投資で大失敗を防ぐために知っておくべき事にを重点的にお伝えします。
不動産投資のメリットやデメリット、その他基礎的な知識を幅広く知りたい方は、初心者が不動産投資をするとどうなる?【失敗回避と収益化】を先にお読みください。
「失敗回避」初心者が不動産投資を始める条件
一念発起して不動産投資をしようにも何から始めたらいいのか、わからない人もいるはずです。不動産投資初心者の方は十分に準備しなければ高確率で失敗します。営業マンにワンルームマンション投資を迫られ準備不足のままスタートし、大損するというのはよくある話です。そのため、「不動産投資はやめとけ」となどと言う方も多いのですが、しっかりと準備さえすれば、実は初心者でも失敗しにくいのが不動産投資です。
いきなり物件を購入する前に、不動産投資の初心者は少なくとも以下の準備をしましょう。
- 不動産業者と会話ができるレベルの知識
- 自己資金と融資の確保
- 収益物件に強い業者との関係値
- 自分の投資方針に合った収益物件の選択
1.不動産業者と会話ができるレベルの知識
初心者に必要なのは第一に不動産投資のための基礎知識です。不動産の購入の仕方、ローン金利の動向、賃貸物件の管理の仕方といった基本的な知識に関し、不動産取引は多くの人が経験は浅いはずです。あやふやな知識でチャレンジするのは危険な行為といえるでしょう。
誰もが最初は初心者なので、あらゆる分野を熟知しろとは言いません。しかし、物件の紹介や説明を受ける不動産業者と問題なくコミュニケーションが取れるレベルにはなりましょう。自分に不利な情報、有利な情報を判断できるようになれば、営業マンの言いなりに物件を買い、失敗することにはなりません。初心者向けの書籍を購入したり、経験豊富な投資家のブログ記事を読んだりすれば、基礎知識はある程度カバーできます。
2.自己資金と融資の確保
初心者であれ何であれ、先立つものは必要です。不動産投資の場合、自己資金だけでなく金融機関からの投資ローンも併用します。自己資金力は大きなリスクヘッジです。借りる額が増えれば増えるほど、月々の返済額、利子が大きくなります。月々の収入がローン金利を下回れば、事業的には赤字、失敗を言わざるをえません。初心者こそ、リスクは抑えて自己資金力に応じた収益物件を選びましょう。
自己資金がいくらあるかも重要ですが、条件良く融資をしてくれる金融機関を探すことも同じくらい重要です。投資ローンの金利次第で返済額も変動しますので、金融機関に相談する際はローン金利の動向にも注意しながらにしましょう。
3.収益物件に強い業者との関係値
収益物件自体は、大手ポータルサイトで探すことが可能です。しかしながら、条件交渉や契約、引き渡しなどの実務的なことは、不動産投資に精通した不動産業者の領分となります。 収益物件に強い業者は、物件情報の入手ルートを数多く確保しているため、ネットなどに掲載される前の非公開情報を教えてくれることもあるのです。また、投資方針や購入したい物件の条件を把握したうえで物件を紹介してくれるので、不動産投資の初心者には心強い味方となり得ます。失敗しない
4.自分の投資方針に合った収益物件の選択
そして最後は収益物件そのものです。収益物件を手に入れないことには不動産投資は始まりません。自己資金も用意し投資ローンも審査を通った。そして金利を負担しても破綻しないようなシミュレーションを組んだ。そこまでしても実際に稼働しなければ意味がありません。いかに自分のシミュレーションや方針に合致した物件を見つけることができるかがカギなのです。これに関しては、購入条件をはっきりさせたうえで情報が巡ってくるのを待つしかありません。
綿密な準備の末、購入条件まで決まっているのであれば、ここからは失敗を恐れてばかりだと前に進みません。あとは思い切りよく買付を出しましょう。
初心者が失敗しないために知るためのリスク3選
不動産投資にはリスクがつきものです。賃料水準や物件価格、ローンの金利などがずっと同じであることはありません。これらは常に変動しているのです。不動産投資には多くのリスクがありますが、初心者が抑えるべき主なリスクは以下の3点です。
- 賃料や物件価格の下落リスク
- ローン金利の変動リスク
- 空室率の上昇リスク
それぞれ、初心者向けに解説していきます。
1.物件価格の下落リスク
不動産の価格は絶えず変動しています。土地は値上がりすることもありますが、建物は新築が一番高くそこから下落するものです。物件価格の下落リスクは典型的なリスクですが、不動産投資の初心者の中にはこれを意識できていない方もいます。新築が絶対にNGということではありませんが、物件価値が下落しても、それでも利益が確保できるというシミュレーションをしてから購入するべきなのです。このラインだけは最悪割らないだろうという予測と、それを裏付ける強固な根拠に、失敗の回避が導かれるのです。
2.ローン金利の変動リスク
投資のローンは歴史的にみても低い水準低金利が続いています。現在、ローンを借りて金利を負担しても、その負担は小さい、つまり不動産投資を始めるにあたりローンは借りやすい状態です。これから不動産投資を始める初心者の方にとっては吉報でしょう。これは長期金利が政策的に抑えられていることが大きな要因です。しかし、この状態がいつまで続くかは、金融系の初心者にはもちろん専門家でも正確にはわかりません。今後、ローン金利が上昇して金利負担が大きくなることは想定しておくべきでしょう。失敗を回避できる人は、不動産の知識習得だけではなく、世の中の流れにも気を配っています。
3.物件の空室率上昇リスク
人気のない物件になると、空室率が上昇します。空き部屋が増えてしまうのです。空室は収益を生み出しません。それどころか維持管理がかかる分、マイナスとなってしまいます。人気がなくなる要因もさまざまです。物件自体にある場合と、競合物件が増えたといった外部の要因もあります。人気物件であっても、空室率上昇のリスクは常に抱えています。
賃貸需要の分析は不動産投資の初心者にとって簡単ではありませんので、代表的な失敗ポイントです。また、賃貸需要をよみ違えると多くの場合取返しがつきません。賃料を下げる、という最終手段を取らざるを得なくなります。その結果、収入を返済額が上回ってしまい、赤字となってしまうかもしれません。初心者にとって、不動産投資で成功するか失敗するかの分水嶺になるポイントかもしれません。
不動産投資の初心者にありがちな失敗3選
どんなことであっても最初は多少の失敗があるものです。それでも、不動産投資を始めた初心者がどんな失敗をしているのか知っていれば、それを避けることもできます。以下にあげた3点が、不動産投資初心者が陥ってしまう失敗の例です。
- 不動産業者のいいなりで物件を購入する
- 投資シミュレーションに希望的観測を入れる
- 過大なローンを組んで売却時に困る
1.不動産業者のいいなりで物件を購入し、失敗
不動産投資初心者は不動産業者の知識や経験にかなわない場合があります。中には不動産業者のいいなりになってしまい、不本意な物件を買わされてしまうこともあります。ひどい場合には、いいなりになっていることすら自覚がない、という状態もあるのです。不動産業者は不動産投資のパートナーではありますが、主導権は依頼主である投資家にあります。自分が不動産投資の初心者だから任せておこう、という考えは今すぐ捨てましょう。
不動産投資の基礎知識をつけるのはもちろん、理解できない話はとことん深掘る、あいまいな説明には全て詳細説明を求める、事実、数字をもって根拠を説明してもらう、これらを徹底しましょう。初心者でもやろうと思えば確実にできることです。
2.投資シミュレーションに希望的観測を入れて失敗
物件を購入するには、それに先立ってシミュレーションを行います。ところが、賃料下落のタイミング、ローン金利の設定、地域の変動予想などが甘いと、現実にそぐわないシミュレーションとなってしまうのです。厳しすぎる想定も考えものですが、不動産投資初心者は往々にして想定の甘いシミュレーションをしてしまいます。希望的観測で見切り発車ではなく、実現するのに余裕のあるシミュレーションをしましょう。逆に、余裕のあるシミュレーションができなければリスクが大きいということです。
3.過大なローンを組んで売却時に困るという失敗
世の中には、物件価格を上回るようなオーバーローンを組む人もいます。また、ノンバンクなどの高い金利の金融機関からローンを借りる人もいます。ただ、初心者にはこうしたリスクの高いローンはおすすめできません。そのローンの組み方が必ずしも悪ではありませんが、上級者向けであり、難易度の高いシミュレーションが必要です。やはり初心者のうちは、適切な金利で自己資本もある程度組み合わせたかたちで物件価格以下のローンを組むことをおすすめします。
いざ売却しようという時に、ローンの残高を売却益で埋められなければ、足りない分のローン残高を自己資金でカバーしなければいけません。自己資金がなければ、借入をした金融機関に抵当権の抹消をしてもらえず、売却のハードルが一気に高くなります。その時に、「失敗した」と公開しても後悔先に立たずです。
初心者脱却ポイントはこの3つ
物件を取得し、賃料が入ってくるようになるともうそれは立派な不動産投資家です。ただ、不動産投資を始めたからには、早く初心者を脱出したいところ。どうすれば一段階上の不動産投資家になれるか考えてみました。以下に示したような知識や方策がポイントとなります。
- 出口戦略まできちんと練る
- 自分のチームを作る
- ローン金利は常にチェック
それぞれ説明していきます。
1.出口戦略まできちんと練る
物件を購入したらずっと保有するスタイルもありますが、不動産投資家の多くは物件の入れ替え、買い替えを行います。買い替えの時点でローン金利が低ければお得に購入することも可能です。どれくらい保有し、いつごろ売却するのか。こうした出口のことまで考えて物件を探せるようになると、失敗の回避というよりも、より良い成功、という次元に入っています。不動産投資初心者とはいえなくなるでしょう。
2.自分のチームを作る
不動産投資はすべてを独力で行なうものではありません。物件探しは不動産業者、物件管理は管理会社、投資ローンは金融機関と役割が分担されています。不動産投資をする中で自分にとって信用のおける有用な仲間を増やすのです。いわば自分のチームを作ることによって、不動産投資が堅実に、スムーズに行うことができます。
不動産投資家の仲間も増やし、情報が常にどこからか入ってくる状態を作るとより理想でしょう。現在はSNSを通じて情報ネットワークを広げることができます。成功ノウハウを1から10までは話してもらえないかもしれませんが、失敗談などから聞いてみると、勉強になります。本やセミナーよりリアルな情報を自分なりに不動産投資へ役立てていけるようになれば、もはや初心者を脱却しています。
3.ローンの金利は常にチェック
ローンの金利は常に変動しています。現在の金利は政策もあって非常に低水準です。それでももっとお得な金利になる可能性もあります。時にはローンの借り換えも視野に入ります。反対に金利が上昇すれば、今のままで借り続けるのも手段です。得ができるときに得をしないのはもはや損、失敗なのです。ローン金利は不動産投資の利益に直結する要因です。初心者脱却のため、常にチェックする習慣をつけましょう。
まとめ
「失敗回避」初心者が不動産投資を始める条件
- 不動産業者と会話ができるレベルの知識
- 自己資金と融資の確保
- 収益物件に強い業者との関係値
- 自分の投資方針に合った収益物件の選択
不動産投資の初心者が知るべきリスク3選
- 物件価格の下落リスク
- ローン金利の変動リスク
- 物件の空室率上昇リスク
不動産投資の初心者にありがちな失敗3選
- 不動産業者のいいなりで物件を購入する
- 投資シミュレーションに希望的観測を入れる
- 過大なローンを組んで売却時に困る
初心者脱却ポイントはこの3つ
- 出口戦略まできちんと練る
- 自分のチームを作る
- ローンの金利は常にチェック
不動産投資は、調べれば調べるほど、本当に自分は失敗しないだろうか、と思うこともあります。ですが、どんな投資家も最初は初心者です。大きな失敗は回避して、小さい失敗から日々学んでいけば、いつか初心者でなくなる日はやってきます。その日を目指して地道に成長できたら素晴らしいですね。