【代表的な投資商品】バランスのいい資産運用とはなんなのか?
資産運用を考える上で、バランスはとても重要です。様々な投資先に対する商品特性を理解しながら投資先を決めていく必要があります。
今回は、そのポートフォリオを考える上で必要な様々な投資先について細かくみていきましょう。
貯金
何はともあれ、貯金は重要ですね。ここでいう「貯金」とは、定期預金などに一定期間お金を預けることではなく、必要最低限の生活費のことを指します。
月々の生活費×Mで考える
年齢やライフスタイル、家族構成などによって変わってきますが、概ね3ヶ月〜5ヶ月くらいの生活費を貯金として持っているとベターです。
ここでいう3~5ヶ月というのは、急な出費や趣味や旅行などにも対応でき、急に仕事を失っても生活に困らない程度の金額になります。
普通預金は、利息がほとんど付かないかわりに「流動性」が極めて高い点がメリットになります。
収入が安定していて、月々の手取りが多い人の中には1ヶ月分の生活費があれば問題ないという強者も中にはいますが、一般的には数ヶ月分は持っておくと安心でしょう。
資産運用
中長期に渡り、明確な使途がないお金をただ銀行に預けていても、効率的に資産を運用することはできません。短期的な資金の目処が立っている場合は、資産運用について真剣に考えてみてもいいのではないでしょうか。
対象となる商品は様々なものがあります。あなた自身に合った商品を選ぶことが大切ですが、商品の特性やリスク・リターンを理解しながら、バランスのよい資産運用をおこなう必要があります。
iDeCo(確定拠出年金)
iDeCoとは、60歳未満の方のみ拠出可能な個人型の確定拠出年金になります。
掛金額は、拠出限度額の範囲内で月額5,000円以上、1,000円単位で決められます。公的年金等の状況により1カ月あたりの拠出限度額が異なります。
また、よく誤解される点ですが、掛け金の増額や減額も年に一回、拠出額の限度範囲内に限って可能になります。また、一時的に掛け金拠出を停止することも可能になっていて比較的柔軟な対応が可能なのです。
難点を上げるとすれば、60歳まで途中で掛け金の引き出しが出来ない点になります。
スタートが早ければ早いほど有利なものになります。長期的な視点で資産を運用されたい方には面白い商品になります。
NISA(少額投資非課税制度)
NISAとは、2014年1月にスタートした、個人投資家のための税制優遇制度です。NISAでは毎年120万円の非課税投資枠が設定され、株式・投資信託等の配当・譲渡益等が非課税対象となります。
通常、株式や出資などによる配当、売却益は、20.42%(上場株式の場合20.315%)の所得税等が発生します。これが、NISAの場合は毎年120万円の範囲内で投資した金融商品から得られる利益に対して税金がかからなくなるのです。
つまり、国が合法的に認めた節税スキームとなり積極的に勧めています。
銀行や証券口座を開設し、少なくとも120万円は運用しておくとよいかもしれませんね。
債券投資(国債・地方債など)
債券投資も手堅い商品になります。投資期間も1年・3年・5年と選ぶことがでいるため、ご自身のライフスタイルに応じた賢い選択をしていきましょう。
債券投資については、以前記事にさせていただきました。ぜひご確認下さい。
不動産ファンド投資
不動産ファンド投資をご存知でしょうか。最近、少しずつ耳にするようになりましたが、まだまだ認知度が低いものだと思います。
平成29年12月に改正・施行された、不動産特定共同事業法(不特法)より、小規模不動産特定事業が創設されました。
これにより、各投資家の出資額が100万円程度~1億円となることが想定されており、少額から不動産投資商品を購入することが可能になりました。
投資先商品にもよりますが、利回りは5%前後の家賃収入をベースとした商品が多いため安定的な資産運用が見込まれます。
不特法改正により、不動産を証券化し少額からの投資が可能になったため、不動産投資はより身近なものになっているのです。
不動産投資に興味があった方、自己資金(融資)の問題で不動産への投資を断念していた方には、不動産ファンド投資は面白いのではないでしょうか。
株式・投資信託
証券会社や投資信託などに一定額の運用を一任してみてもいいでしょう。
基本的な約束事だけ決めたうえで、信用して資産運用を託すことが出来ます。
運用を託された側は、手堅い運用を行ってくれるため資産を効率的に増やすことができます。
また、株式投資についても、値動きが安定していて、配当もしっかりしている銘柄(銀行系など)を選びましょう。
株式投資は元本割れのリスクもありますが、値動きに一喜一憂するのではなく、長期的な視点で見守り、配当を受け取っていく長期投資が理想的だと私は考えています。
投資
ここまでご紹介してきたような、比較的手堅い商品で資産運用が出来ている方は、様々な選択肢があると思います。
継続して手堅い商品を積み増していくのか、思い切った投資をするのもありでしょう。
ある程度の金融資産がある状態ならば、自己資金以外にも、金融機関の融資を受けながらレバレッジを掛けた投資も可能になってきます。
不動産投資
投資の王道であり、投資家の最終目標に近い形態ではないでしょうか。
自己資金や借り入れを通じて、複数の不動産を所有し運用することは一つの事業として成立します。
不動産投資家の中には家賃収入で数千万~数億といった強者もいますが、ここまで来ると一つの事業として考える必要があり、資産運用の域を遥か超えてしまっています。
資産運用の意味で、1-2件アパートやビルを購入し運用するような手法を目標にしながら、まずは足場をしっかりと固めていくのが望ましいでしょう。
まとめ
金融商品や投資商品は実に様々あります。
今回、ご紹介したのは代表的なものになりますが、これから資産運用を考えている方には、どれも最適な商品だと思います。
投資や資産運用の世界では、『ポートフォリオ』というキーワードを耳にします。ご自身の資産を上手に分散させ、リスクヘッジをする手法です。
そういった意味では、まず生活費数ヶ月分の貯蓄を確保し、余剰分をiDeCoやNISAへの投資、債券投資あたりで手堅く分散、さらに、不動産ファンド投資や投資信託などに分散させるのがよいのではないでしょうか。
それぞれの事情やライフスタイル、投資の趣向などもありますが、まず多方面の方に相談をしながら、情報を収集することを怠ってはいけません。